Another Planet Love-tune

No Love-tune,No Life! Love-tune or nothing !!!!

勝手にテーマソング #2 森田美勇人さん

1日おくれましたが、森田美勇人さん、21回目のお誕生日おめでとうございます!そして、ABC座の千秋楽おつかれさまでした。ロングロードをゴールして、大きな山を乗り切った後のオフタイムが充実した時間になりますように。久々に21歳の男の子らしく思い切りはっちゃけて遊んでください!

お誕生日記念!ということで、名は体を示すの体現者、天然アイドル森田美勇人さんにフォーカスしてみました。

■ 赤い靴はいていた男の子

まず、そのお名前から、ロック界のサラブレットタレント美勇士*1のご兄弟だと勘違いをしておりました。漢字表記からは、まるでフランス革命に出陣している中世の騎士のごとし。響きからはミュータントタートルズミュウツーなどのぬめりのある近未来的なモンスターのようでもあり、沈黙・静寂を意味するmuteのようでもある。一見キラキラネームに見えるのですが、視覚・聴覚に作用するバランスが絶妙なので一度聞くと記憶に刻まれてしまうのです。

アイドルらしからぬビジュアルとダンススキルの高さもインパクトが大きかった。愛嬌の中に神経質さを感じさせる顔と長身かつIラインの体型。足の長さを200%アピールする踝丈のパンツと白いソックスのいでたち。視界からフレームアウトする手足の長さを十二分に生かし、足音を感じさせない軽やかさでステージを縦横無尽にかけめぐる。立体的なフォーメーションを作り出せる空間能力の高さは、体内に広角レンズと望遠レンズが埋め込まれているかのようです。安井くんと潔癖かつ完璧主義なところは似ているのだけれど、安井くんが理性的でロジカルに組み立てているのに対して、森田さんは感覚的で人に言葉で教えることが苦手そう…という印象でした。

聞いた話では、ステージでも自分を応援している人がいると心からうれしそうな表情をみせるとのことです。ファン全員に笑顔を返されるようで、律儀かつやさしい人柄がにじみ出ているのでしょうね。それゆえに周囲に流されたり、裏切られることも人一倍多そうでもある。気がゆるんだ途端に、良くも悪くも目の前の事象にのめり込みやすそうな危うさも感じさせます。

森田さんは、ついこの間までほぼ休みなしのスケジュールでステージに立ち続けてようです。Love-tuneの現場で定期的に目にしていたのですが、頬がみるみるこけて髪の毛もぱさぱさになっていく反面、顔つきは精悍になり踊り手の体つきになり集中力がどんどん高まっていった。手負いの獣の美しさといいますか、神がかっていたんですよ。おそらく彼は通常人間がたどり着くことができない一線を越えてしまったのだと思う。一線を越えたときに開けた視界があって、その風景を脳が知覚しちゃったのだろうな。彼は自分自身で追い込んで踊ることでやり遂げた。やはり天才なのでしょうね。

その昔、ロシアが生んだ天才バレエダンサーのニジンスキーを連想させるのですよね。ニジンスキーはたぐいまれなる感性の持ち主で純粋すぎたゆえ、現実と表現のはざまで苦しんだ果てに狂気に飲み込まれてしまった。加えて、赤い靴*2という童話が頭をよぎります。女の子が靴をはいてしまったら最後、踊り続けて二度と脱ぐことができない。

踊る姿と世知辛い芸能界・現実とのコントラストが強すぎて、霊的な美しさを際立たせるのですよね。赤い靴をはいた女の子のように呪いをかけられたのではなく、神様に取りつかれたのだと信じたい。

■ May I trust you ?

ビジュアルから真っ先に思い浮かんだのはクラブや夜の空間。チルアウトタイムに差し掛かった時間に静かに体を揺らすくらいのヴァイブスがちょうどよいのかな、と。骨太すぎず落ち着いて甘い曲はないかなーとフリーソウル系の曲を探してみました。

ソウルの音の広がり方はミクロン単位の粒子でじわじわ膨らんでいくきわめてアナログ。反して森田さんの踊りが作る空間はソリッドかつ直線的な広がりだから、微妙にずれがあるのですよ。力強いファンキーな音の跳ね方も軽やかなステップとはちょっと違う。うーん、エレクトロ・ディスコくらいがちょうどよいかもなあ。

何かのインタビューで好きなタイプの女性は「嘘をつかない人」という発言をみかけて、ひらめいたのがこの曲!

The Film「Can you trust me」

The Filmはフランスのエレクトロニカグループです。この曲はプジョーのTVCMでも使われていたので、耳にしたことがある人もいるのではないのでしょうか。私がイメージしたのは、仲真史さんのミックスCD『CLUB ESC』に収録されているRemixバージョン。本家はガレージロック要素が強いですが、Remixはディスコ調の仕上がりです。仲さんが主宰していたエスカレーターレコードなんて、渋谷系を代表するレーベルですもん。フランスのエレクトロニカはミニマルさと茶目っ気が共存している曲調が多くて聞いていてワクワクするし耳馴染みがいいのです。

低い英文読解能力では、『すさんだ生活を送ってきたボンクラDVダメ男が、彼女に「俺を信じてくれる?」って問いかける歌』だと理解しました。森田さんの場合は、逆に「君のこと信じていいかな?」ってボソボソと問いかけそうですね…canじゃなくてcouldやmayくらいの謙虚さ。問いかけに「YES」と返されたら、全身全力で応えていくのでしょう。

今は表現の幅を広げて吸収している最中だと思うので、たまには赤い靴を脱いで自分の興味の赴くままに、新しいジャンルやフィールドに足を踏み入れてほしいです。表現者Myuto Moritaとしての地位を確立して、度肝を抜くパフォーマンスを見せてつけてくれる日も遠くないはず!!

2回目も大分と熱が入ってしまいました。これでも2000字内に抑えることを目標にしているのですが…。後5人の選曲は完了しているので内容がまとまったら一気にかきあげる!Give me 集中力!

*1:桑名正博とアン・ルイスの長男。両親のインパクトの強さから、筆者はたまに金子マリとジョニー吉永夫妻と記憶が入れ替わってしまうことがある。こちらのご子息は、いわずもがな知れたRize金子ノブアキとKenKenの最高にカッコいい兄弟

*2:アンデルセン童話の一遍。赤い靴をはいた女の子が呪いをかけられて足を切断してしまう大人の童話特集に掲載されそうなお話です。